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2026-04-01 09:29:40 CEST

mario tauchi on Nostr: 【翻訳しました】3月27日に新訳『茶の本』by ...

【翻訳しました】3月27日に新訳『茶の本』by 岡倉天心が出版されました。これは若き日の岡倉天心(岡倉覚三)が米国のボストン美術館で東アジアの美術部門を任されていた当時に現地でおこなった複数の講演を一冊の書籍としてまとめたもので、つまり原書は英語で書かれており、米国で出版されたのが1906年です。

学生時代に岩波文庫で読んだけど、今回あらためて翻訳という作業のために天心の英語の一字一句をルーペで凝視しながら拾い上げていくような読み方をすることで、また岩波の村岡博訳ほか複数の訳を参照しながら関連資料を当たったりしたことで、コンパクトにまとめられたこの本の中にある広大な宇宙というか理想というか、そのビジョンを細部にわたって感じることができたのは得難く面白い体験で、役得でした。

日本の美意識や美的思想が中国文化の巨大な影響をさまざまに受けながら培われてきたものであることを常識として語りながら西洋と対峙しようとする明治のコスモポリタンの視点と姿勢が、現在のこの国で生きる者の目にはなんだか眩しいような気さえした。ただ、そんな小さな観点を超えて展開される、思想家としての天心のヒューマニズムこそがこの本を古典たらしめているのだと感じた(続く